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昆虫担当学芸員協議会ニュース1号

Published by Kana on 1992/5/10 (6853 reads)


昆虫担当学芸員協議会ニュース 1号


昆虫担当学芸員協議会設立される


 8名の学芸員有志により計画されていた昆虫担当学芸貝協議会の設立が,1991年10月6日15:00〜17:00に静岡大学教養部(静岡市大谷)で行われた設立準備会において決定した.その設立準備会の様子を紹介する.記録をとっていないので,報告者の主観がかなり混じったものになっていることをおことわりしておきたい.この会は,第51回日本昆虫学会・第35回日本応用動物昆虫学会合同大会の折の小集会として開催されたもので,22名が参加した.このニュースの記事として掲載している3名の話題提供の後,下記のテーマについて意見交換を行った.

1.昆虫標本データベース

 各話題提供の内容から判断すると,標本データの管理のためにコンピューターを使用することは必要不可欠であることがわかる.各博物館が独自の方式ですでに入力を始めている.(パーソナルコンピューターでは,NECとエプソンのPC系か,アップル社のMACINTOSHかというところか.ソフトは市販のデータベースか,自作品.いずれにしろパソコンの小回りの効きやすさを考えると,市販のものでもプログラミングが必要.大型コンピューターでは,IBM,富士通が優勢のようである.ソフトはメーカーが開発,といっても図書館のものなどを転用)そこで,各博物館が入力した標本データの共同利用の必要性が生じる.

 公立の博物館では,税金を使って運営している関係上,市民の財産ともいうべき標本のデータは,公開されるべきものである.これまでは収蔵資料目録などの形で公開していた訳だが,データベースを作っておけば,そのまま収蔵資料目録も印刷できるし(いわゆるDTP…デスクトップパブリッシング),パソコン通信を使えば,博物館相互の利用,市民の利用も可能になる.

 そこで,ばらばらである各博物館のデータベースをなんとか共同利用できる方向にもちこむために,標準フォーマットを作成し,基本データベースを構築する方法を検討したい.現在のところ,MS-DOSの標準テキストファイルは,国産各ワープロとパソコン,MAC,IBM-PC,大型コンピューターの間のデータ交換の際の基本的なファイル形式として使われている.このテキストファィルの形式で,先頭からの項目名とバィト数を標準フォーマットとしてこの協議会で定めたい.蓄積は各博物館で独自に行うが,標準フォーマットに変換可能である機種とソフトを選択すべきである.さらに新設の博物館は,日本中の(昆虫)標本データを蓄積するためのメモリと機械を備え,パソコン通信の形を通してでも博物館関係者と市民の二一ズにこたえる気概をもつべきであろう.また国立の博物館は資料情報センターを新設し,各博物館に情報サービスを開始する義務があろう.(基本フォーマットの作成と内容に関して,このニュース上で意見交換したい.)

2.昆虫担当学芸員協議会の運営運営方針

 名称は学芸員協議会であるが,メンバーそれぞれの職種が学芸貝であるなしに関わらず,「博物館相当施設の昆虫担当職員の連絡会」という位置づけでやっていきたい.各博物館単独では解決できない問題に当面した場合,横の連絡を密にして情報交換を十分行い,対策を練って行きたい.

 事務局は当面の間大阪市立自然史博物館昆虫研究室におく.事務局を引き受けたいという館が出てきたら,速やかに移転したい.連絡誌として,ニュースを不定期に発行する.掲載してほしい記事は,3.5インチか5インチのフロッピーデイスクをMS-DOSフォーマットし,標準テキストファイル形式で記録し,事務局あてに送付する.体裁について要望があれば,プリンタ打ち出しの上に赤字で指示して同封する.

 集会は,総会として年1回昆虫学会の小集会の形で行う.夕方食事を兼ねて行うことも考えられる.事例発表による話題提供とディスカッションを中心にし,終了後に懇親会をもつ.

 会費・通信費として,年1,OOO円を集める.

3.今後の集会とテーマ

 「標本データベースの続き」,「自然保護」,「文献資料データベース」,「環境アセスメントヘの対策」,「市民サークルの運営」などが考えられる.話題提供者に対しての依頼のしやすさ,事務局の都合などでその年度のテーマを決定する.4.参加者(50音順)
 井上 永子(倉敷市立自然史博物館)
 上田恭一郎(北九州市立自然史博物館)
 大原 賢二(徳島県立博物館)
 大場 信義(横須賀市自然博物館)
 大平 裕司(東京動物園協会)
 金沢  至(大阪市立自然史博物館)
 木俣  繁(山形県立博物館)
 木村 史明(橿原市昆虫館)
 斉藤 明子(千葉県立中央博物館)
 斉藤 秀生(日本野生生物研究センター)
 佐藤 雅彦(利尻町立博物館)
 沢田 佳久(現在:兵庫県立人と自然の博物館)
 説田 健一(岐阜県博物館)
 辻  博夫(伊丹市昆虫館)
 富田 勝広(ブラジルMOA研修生)
 友国 雅章(国立科学博物館)
 中谷 康弘(橿原市昆虫館)
 橋本 佳明(現在:兵庫県立人と自然の博物館)
 長谷川道明(豊橋市自然史博物館)
 樋口 弘道(栃木県立博物館)
 宮武 頼夫(大阪市立自然史博物館)
 宮野 伸也(千葉県立中央博物館)
                  (報告:金沢)


徳島県立博物館資料データベース

大原 賢二(徳島県立博物館)


 博物館に収蔵している資料を、すべてコンピュータに登録し、管理・研究用に使用する目的でデータベースを構築した。

 システム関係が、すべて一つの工事として設計されたため、博物館の資料データベースは、美術館、文書館、21世紀館のデータベースとともに、図書館及び各館の図書の情報も含め、21世紀館に置かれた本体に構築されている。

1.使用機種

 本体 IBM社の汎用コンピュータ4381
 端末機 NECPC-9801RA(7台) スタンドアローンでの利用に際し、BMよりもNECPC-98の方が良いと考えたため、あえて端末はNECにした。
 利用目的 博物館としては建設計画当初から、純粋に資料台帳作成用にコンピュータを利用することを考えた。

 文化の森の構想によって、システムは入館者や館外からのアクセスに対してもサービスすることをうたったために、レファレンスのDBを構築する時間がなかったこともあり、資料台帳を一般へ公開する形となった。

2.管理

(1)ハードの維持管理は、すべて21世紀館にいるSEにまかせている(4人、NTTの専門家)。従って、博物館はDBの維持管理としては何もやっていない。

(2)使用しているソフトとその管理
 もともとは図書館用のパッケージであったBM-DOBISをべ一スにして各館用に改造した。これに関する管理も博物館では行っていない。
a.入館者への情報提供は、1階と3階に設置した端末で検索可能としてある。情報は、館の資料台帳を見る状態である。ただし、見せたくない情報は、非公開ファイルを設けてあるので、そちらへ登録する。また、一般へ提供するデータは、表示項目を制限してある。データの作成は台帳を登録することにほかならない。
b.データシートヘの記入及び登録は、原則として学芸員がやることとしている。臨時の女性がつく場合もある。台帳がある場合に、データシートヘの記入を頼む。昆虫のように、標本に個体番号を与えるようなものでは、臨時の女性ではできないことが多い。
c.学芸員の思っているやりかたと少しちがうのでまだまったく利用していない。といってもまだデータがほとんどはいっていないこともあるが...
d.館の外からのアクセスも自由であるが、こちらからネットワークを作ろうとしている所は今のところない。もともと、いろいろな情報をもったシステムであるのでほかの人の利用はあるようであるが、博物館のDBに関しては少ないようだ。
e.博物館単独で考えられないことである。県立の館がもつ資料のDBが基本なので、他の館がネットワークを結んでもあまり有効に機能しないのではないかと思う。

(3)利用は少ないと思われる。情報が少ない(博物館の分に関して)こともあるか。またはレファレンスではないことが一番大きいと考える。

(4)その他
 とにかく一般の利用者は、資料の台帳など見ても何もわからないからおもしろくはないであろう。利用者のことを考えるなら、レファレンスに関することを考えるべきである。学芸員の仕事のことを考えるなら、端末との関係をもう少し整理するべきである。パソコンと汎用機はなかなかに違うことが多いが、設計時点で金を充分に見て、0Sの違うことや、パソコンで使いたい既存のソフトなどをうまく組み込むことを考えた方がよい。


パーソナルコンピューターによる
昆虫標本データの管理

−昆虫標本データベース・lNSBASEの紹介-

金沢 至・昆虫情報処理研究会

 1987年1月に結成された昆虫情報処理研究会は,コンピューターを利用した情報処理技術を昆虫の研究に役立てるためのソフトの共同開発・研究を行うとともに,昆虫の各種データを蓄積し,情報処理に関する情報交換の場を提供する市民サークルである.1992年1月1日現在50名の会員を擁する.この会が最初に共同開発したソフトが,昆虫標本データベース・INSBASEである.話題提供者の金沢が所属する大阪市立自然史博物館は,以前より市民サークルの育成に積極的に取り組んでおり,かつ昆虫採集とパソコン利用の組み合わせは,生涯学習の材料として格好のテーマであると金沢は考え,事務局を引き受けている.このような事情があり,INSBASEは趣味で昆虫を研究する人たちにとって最も簡単に昆虫の標本データを入力できるソフトとして構想されたので,博物館の昆虫標本を管理するためのソフトとしては項目数などで不足の面がある.しかしながら,dBASEIIIなどの汎用データベースをしのぐ使いやすさと豊富な機能を備えた非常に便利なソフトに仕上がっているので,この機会に紹介したい.1992年4月19日にINSBASEはすでにバージョン4にグレードアップしており,データファイルを5個まで同時に開けるようになった.話題提供時にはバージョン0.12であったので,そのバージョンについてお話しする.

 標本データベースは,コンピューターのメモリ上に標本台帳や標本カードがあると思ってもらったらよい.1コレクション1枚,あるいは1種1枚のの台帳形式,1標本1枚のカード形式などいろいろなやり方があるが,膨大なデータをすばやく検索する能力があるというコンピューターの特徴を生かすために,1標本1枚のカード形式とした.

 そのカードの項目は,分類(ほぼ目に相当,テーブルより選択),登録番号(採集日付により自動発生),種名(半角で60文字,日本語FEPにより入力),性別(♂,♀,不明から選択),ステージ(成虫,幼虫などから選択),採集日(1800〜2055年の範囲で入力),採集者(半角で20文字,日本語FEPにより入力),採集府県名(テーブルより選択.不明も入力可能),採集市町村名(テーブルより選択),採集地名(半角で24文字,日本語FEPで入力),採集地標高(不明も入力可能),採集地メッシュコード(7桁,あるいは8桁で入力.6桁を地図番号から計算してくれる機能あり.このコードから別のプログラムによって分布図を描かせる),備考1(半角で70文字分,日本語FEPで入力),そして備考2(半角で12文宇分,日本語FEPで入力)である.

 これらは,マウスを使って効率よく入力でき,異なる部分を修正するだけでカードを追加できる.プログラムはマシン語のアセンブラで書かれているため,非常に高速である.各カードを一覧表にして,種名とレコード番号で検索することもできる.テキストファイルの出力形式はいくつもあり,ほとんどのデータベースのデータファイル形式を網羅しており,他のデータベースでもデータを利用できる.また,プリンタにも直接に出力してラベルを印刷できる.さらに,試作版IB.EXEではデータの一括編集の能力も付加された.このINSBASEの最も魅力的な点は,分布表示プログラム(DISPIB.EXE)が付属していることである.種名で検索し,日本全国の都道府県境界入りの地図上にプロットを打ってくれる.その分布図をプリンタに出力してくれるので,印刷原版にすることもできる.そして,採集年別,採集月別,標高別に3段階に設定し,色分けしてプロットすることができる.このプログラムは博物館の展示室向きというべきだろう.その他に,報告書を作成するプログラム(REPOIB.EXE)なども付属してお'り,博物館で必要な諸機能を十分持っている.このバージョンでは,外国に対応していなかったので,新しいバージョンは国名をマウスで選択できるように改良された.植物,昆虫以外の動物を入力できるように,また外国の標本でも分布図が作成できるように,これから改良する予定である.昆虫情報処理研究会に入会すれば,使用することができるので,興味のある方は,金沢まで連絡して下さい.


昆虫担当学芸員協議会総会の案内

日時:1992年9月27日,28日,29日の内のどれか(現在大会事務局と折衝中です).18:00〜20:00(27日,28日)あるいは15:00〜17:00(29日).終了後に2次会を予定しています.
会場:弘前市文京町1弘前大学教養部
(第52回日本昆虫学会・第36回日本応用動物昆虫学会合同大会の折の小集会として開催する予定)
内容:テーマ,あるいはやり方のおもしろい普及行事,観察会の事例を話していただきます.話題提供者約3名を募集していますので,自薦他薦を問わず心当たりの方は事務局までお知らせ下さい.時間があれば,標本データベースの続きを話し合いたいと思います.

昆虫担当学芸員協議会ニュース1号(1992年5月10日印刷・発行)
発行元:昆虫担当学芸員協議会
大阪市立自然史博物館昆虫研究室(宮武頼夫,金沢 至)
〒546夫阪市東住吉区長居公園i-23 TEL06-697-6221(代)


北九州市立自然史博物館の標本登録システム

−デジタル化に伴うアナログ学芸員の憂欝−
上田恭一郎

はじめに

 当館が仮施設ながらJR八幡駅の上にオープンしてはや10年が過ぎた。この間多くの方々のご協力により貴重な自然史の標本が集積されてきたが、その登録方法は個体別に登録カード(図−1)とパンチカード(図−2)を一枚づつ作成して、標本には登録番号をつけ、カードはそれぞれ分類別にファイリングキャビネット内に配列するという、いたってオーソドックスなものであった。


図-1:資料受入票




図-2:パンチカード


 この方法は目で見て誰もが直感的にわかる便利なものであるが、標本数が増えて来ると、分類別等それぞれの項目毎の検索が非常に大変で、いちいちカードを数え直さなくてはいけないという欠点がある。(3万5千枚のカードを数えたい人がどれぐらいいるだろう?)「誰誰コレクションの中に含まれている福岡県で採集されたチョウのリストが欲しいのですが?」、といった要望に答えるためには、やはりカードの内容をコンピューターの中に入れて、検索しやすいスタイルを作らなくてはいけない。またせっかくコンピューターを用いて登録をするのだから、現在カードを作るに要している時間を短縮するような登録方法も考えたい。登録された情報はディスプレイ画面に出て来るだけではなく、システムクラッシュ等万が一のことを考え、やはり印刷してこれまでのカード方式を受け継ぐようにもしたい。コンピューター内のデータはバックアッブしなくてはいけないが、その方法として半永久的な(と宣伝カタログはうたっているが?)書き込み可能の光磁気ディスクの使用も検討したい、などと大変欲張った要求のもと、この計画を開始したのが約3年前のことである。

 信じられない方も多いと思うが、当館にはそれまでパーソナルコンピューターはまったくなかった。ワープロ専用機が数台あっただけである。予算の問題もあったのだが、パーソナルコンピューターのモデルチェンジと値段の変動が激しく、いったい何を購入したら、どんな仕事ができるのか、よく分からなかったことが大きな原因である。また国内で最も普及しているPCシリーズを他人が使用しているのを横目で見ていると、その作業手順や、印字の品質がいまひとつの感もあり、積極的に導入しようという意見も出てこなかった。コマンドやソフトの使用法であれこれ時間をとられるぐらいならば、標本のひとつでも作るか、スケッチを仕上げた方がまし、というアナログの極みたいな状態にあったのである。


図-3:北九州市立自然史博物館での標本登録システム

 しかしいつまでもそうもいっておられないので、3年前から検討を始め図−3のようなシステムで登録カードを作成し始めた。実際に動き始めてから約1年たった今良い点と反省点を挙げると次のようになる。

良い点

1)全体的な使用感:マックはうわさどおり使用しやすく、アナログ学芸貝など始めての人でも、いくつかの要点さえマスターすればすぐに作業ができる。

2)印字品質:レーザーライターによるポストスクリプトの印字は美しく、カード紙のような厚い紙でもメインテナンスさえしっかりとすれば、印刷がスムースに行える。

3)登録カードを作る時問が大幅に短縮された:昆虫の場合1個体登録するのにこれまでだと20〜30分(!)もかかっていた。カードをみたらおわかりのように約40項目の記載事項があるため、これを手書きで2枚も作るとなると、どうしてもそれぐらいかかってしまう。また実際に登録するときは同じ種類を続けて登録することが多いので、学名などほとんど同じ項目をいちいち手書きしたり、タイプライターで打っていると精神的な疲労度も多くなる。ファイルメーカーにはコピー機能があるので、前のカードをコピーし、異なる部分(たいてい登録番号、雌雄の区別、日付、産地ぐらいである。)を打ち直すとよいので、印刷まで含めても1個体約5分(!)に短縮された。(もちろん登録カードを作りあげるためには、項目によっては調査時問が大変かかることもあるが、ここではそのような調査が終了した時点で、1枚のカードを書き上げる時間のことを「登録カードを作時間としている。)

4)検索が楽になった:ファイルメーカーを用いた検索はこれまでのカードを繰る作業に比べると大変楽で、検索した項目で別ファイルを作成することも簡単である。入力の際に検索項目を必ずしも全部別々にして入力する必要もない。

反省点

1)システムクラッシュが起りやすい:マックを使用していると、便利だから、といっていろいろな機能を持つイニットをシステムの中につい入れがちになる。そのためイニット同士のコンフリクトが起り、システムがクラッシュする。またシステム全体がどんどんバージョンを変えて行くため、対応するソフトやイニットのバージョンも変化し、この流れについて行くことが結構大変(漢字Ta1k7.Oはいつでるのだろう?ファイルメーカープロは従来のものより3倍もの速さになるというが、日本語版はいつでるのだろう?7.0上でうまく動くのだろうか?等)。クラッシュの原因をつきとめるのに半日もかけていたらうんざりしてしまうこと確実。

2)カード型データベースであるため同一ディスプレイ上で複数のカードを同時に見ることが困難。(どうしても見たかったらエクセルなどのスプレッドシート上に表形式でデータを変換してやらなくてはいけない。)

3)40もの項目のため、ディスプレイ上で入力する際、入カフィールドの大きさが小さくなり、中年から初老に近付き始めたアナログ学芸員にはつらいものがある。将来は大きな文字でも入力できるように検討中。マクロ化も要求されてくる。

おわりに

 長所短所いろいろあるけれども全体的には大変使いやすくなったといえる。なんといっても登録に要する時間が大幅に短縮されたことは、登録業務自体も新たにやる気が起る程である。当館のカード1枚のデータ量は約1Kバイトである。2DDのフロッピーで約800枚入る勘定になる。A4のファイリングキャビネット一段に約1500枚のカードが入るのでそのスペースと重量を考えると、コンピューター化のメリットは大いにあるといえよう。最後に現在当館が使用中の光磁気ディスクは5インチであるが、これは容量は片面308(2DDのディスク約385枚分)と大変多いものの、書き込み速度がハードディスクに比べて大変遅い。3.5インチ(片面120MB、2DDのディスク約150枚分)のものがどれぐらい早くなるのかまだ試験していないのでなんとも言えないが、これらは純粋に記憶装置として見なしておくことが現時点では良いのかも知れない。大容量のハードディスクをパーソナルコンピューターに外付けし、これのバックアップとして光磁気ディスクを位置付けることになろう(光磁気ディスクがクラッシュすることを考えるとぞっとしてしまうアナログ学芸員は異常だろうか?)。

 しかし結局はハードよりもアナログ的な入力である。どのようなコンピューターを用いてもお互いのデータやりとりは何とかやれる時代になっている。普通のワープロからマックヘすら可能である。端末としてユーザーが使いやすいものを選び、あとはその道の人(システムオペレーター)にまかせるのが一番美しい解決方法である。ネットワークの泥沼に入ると、いったい何のためにコンピューターを導入したのか訳が分からなくなる。昔の人はこのようなものがなくても、しっかりとした分類学的仕事を仕上げていたことを思い起こそう。システムオペレーターを雇えず、アナログにあまりにも慣れ切った中年学芸員のとる道は、若くてコンピューターに始めから慣れている学芸員をなんとかして確保するか、マニアックなコンピューター屋の店員をつかまえ、「その気」にさせるしかない!

(うえだ・きょういちろう、北九州市立自然史博物館学芸員)


図-4:新しいカード


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